今は学年末考査中、生徒たちは2年生も1年生も猛勉強のことと察します。

なので、好評の「ずっと好きだったんだぜ」シリーズ第2弾とします。

この俺にも16歳があったということは、当然17歳もありました。

今突然、思い出したわけですが、南沙織という歌手が昔、「17才」という歌を歌っていました。その時の衝撃は忘れられません。「生きている」ということの本質を彼女は教えてくれたような気がします。

それはさて置くとして。

17歳。高校2年生。あまりよい思い出はありません。ほとんどないな。それに比べると今のダンス部の2年生はよい思い出をたくさん作っているのではないかな。俺の136倍くらい。

まずクラスが最悪な感じだった。主力が変なヤンキーたち。ちょっと気が合わないタイプのヤンキーだった。大物のヤンキーとは楽しくできたが、この時のクラスの小物ヤンキーはいただけなかった。つねに怠い空気感を醸し出し、なんとも中途半端。こいつらとわけなくケンカするわけにもいかないし。息をひそめて過ごした。

女子もなんか変だった。担任の教員のことを嫌っていて、ちょっとひどすぎる態度をとっていた。さすがにこの俺でさえ、それはないやろと正直思った。

担任のことはほとんど憶えていないが、ひどい目にあわされてホームルームで「俺にも大切な家族がある」的なことを訴えていたことだけは憶えている。ああ教員て大変やな。教員にだけはなりたくないなとその時思いました。

ただクラスを離れて、楽しく過すことはたまにはありました。野球部以外にも友達がいて、あまりにもアホすぎることをして日々を過ごした。だから男子高校生がアホなことをしていても、いつも思う。「大丈夫、心配することはない、お前たちもいつかは立派な男になれる」と。

それから、ああそれから初めて女の子とデートをしたのが17歳だった。そんなこともあった。

美術の時間がいちばん好きだった。好きな場所に出かけて、絵も描かず好きに過ごした。笑けるほど絵は下手なのであるが、不思議なことに成績は美術がいちばんよかった。

17歳にもどりたいなどと思うことはない。そんな風に思ったことは一度もない。