厳かな雰囲気の中、本日奈良市立一条高校の卒業式でした。よい式だったと思います。3年間の凝縮されたものがあらわれた式となりました。
3年生の諸君卒業おめでとう。この3年間、一条高校で培った様々な力をこれからの新しい世界で大いに発揮してください。
小生は卒業式の大役である緞帳の上げ下げをなんとか無事にやり終えることが出来ました。そしてその後人文科学科3の9のホームルーム教室へ、卒業のお祝いの言葉を伝えに向かいました。
人文科学科3年9組。集団の中で高め合うことのできるよいクラスでした。人文でおこなったフィールドワーク、特別講演、課題研究、その他の活動を通じて大きく成長してくれたなあ、と感じています。今後のさらなる活躍を期待しています。
そして講堂へ。
3年生ダンス部員15名。全員集まったのが3時過ぎか。最後の円陣。
懐かしいようなこれまでと同じような新鮮なようなこれからもまだ続いてゆくようなこれで終わるようなそして本当にこれで終わることになる最後の円陣。
いつとも同じ顔。
そしてこの円陣を解いてしまうと、二度と戻らぬこの時この場所。とはいってもいつもどこでも同じ時、同じ場所、は戻ってくることはない。今日もそれがただ繰り返されるだけであるはずなのだが。
3年生、次はいつ集まるのだろうか。
って来週にはまた集まるよな。卒業ライブの練習のために。それでも今日は大きな区切りのいちにち。今度集まるときはすでに卒業生となっているわけでもあり。
15人の3年生の部員。本当にいろんなところに連れて行った。多くの人の前で踊った。日本国の数多くの高校ダンス部の中でも最高レベルで踊りまくったのではないかと思う。そしてそれはおそらくその通りであろう。
もしお世話になったなあという気持ちがあったなら、これからの新しい生活の中でその積み重ねてきた楽しい思いを、周囲の人たちに少しずつおかえししていってもらえたらと思います。そんなふうにしてこの社会全体が慈愛に満ちたものになればよいな、と思います。
新手の宗教家のような言説になってしまった感がありますが、そう思います。
周囲から自分が受け取ったものがもしたくさんあるなら、それをできるだけ周りに還元してゆければよいなと思い、ここまで過ごしてきました。なので君たちにもそのことをすすめたいと思います。
私たちの暮らしている社会の基本には、そのような原理が、そのような互換構造が内包されている、というのが文化人類学的な解釈です。
もともと私たちのこの社会は、ありがたさや報酬を互いに交換し合うことによって成立しています。この仕組みの発展したかたちが贈与経済であり、それぞれの報酬と報酬がそこでは交換されることになる。誰かが利得を独占するような社会はその基本構造に歪みがある、ということです。
そうですね。なにはともあれ、卒業おめでとう。高校時代はまあまあな感じだったぐらいでも全然かまわない。新しい生活で大いに飛躍してほしいと思います。君たちの前に、可能性は無限に広がっている。
いつでも遊びに来てください。待ってます。すでに始まっている新しいダンス部も君たちに負けないようガッツで躍進を続けたいと思います。
それではまた会おうぜ🏁
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