村上春樹についてブログで何か触れたことがあるかどうか、うまく思い出せない。書いたかもしれないし、書いてないかもしれない。
先日書きました。それは書いた。オリジナリティについて。それ以外に以前何か書いたかな。わからない。
同時代的に生きてきた、と勝手に思い込んでいます。少なくともこの30年ぐらいは。
大学生の時、友人を待っているつかの間の時間に、その友人から借りた文庫本で初めて読んだ、村上春樹。社会学部の第5別館のロビーで、西日の射す秋の夕暮れに読みました。それから次から次へ読み始め、新作が出るたびに読み続けた。
当時、村上氏が自身でも言ってるように、かなり批判的な論評も多かったように思います。軟弱で空疎で中身がなく薄っぺらでどうでもいいようなことをただ書き連ねているだけのつまらない小説であるかのような。そしてそのような風評をまともに信じていたので村上春樹の小説だけは読まないだろうなと何となく思っていましたね。事実。
1980年代後半の、当時の女子大生ブームなようなものと連動して、ブランドものを持ち歩くような感じで村上春樹を読んでいる。そんな偏見を持っていました。軽くて風に消えてゆくような作家なのだと。
読んでみて、もっと読もうと自然に思い、いつの間にかその文体に魅せられていきました。かつてどこにもなかったような文体に。それは生き方そのものであるような文章のリズムに。
いったい自分以外の誰がこの作家の小説を読むのだろう、そんな気にさせられ、気が付けばそんな人がどんどんどこかで全く知らないどこかで増殖していたのだろうと思います。
ただ自分はハルキストではないと思う。それはどうも違うな。ノルウェイの森が爆発的に売れて、それ以降国民的作家になり、今や世界的な作家になってしまった、村上春樹。
いちばん好きな作品は「ダンス・ダンス・ダンス」今となっては何か神の啓示であったかのようでもある。
音楽がなり続ける限り、ステップを踏み続けるしかない。それが人生というもの。意味なんて考えてはならない。ただ踊り続けるんだ。
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