漂泊の俳人、種田山頭火
歩いて、歩いて、また歩いて、
そして考えた。
句を詠んだ。
多くの人に愛され、多くの句を詠んだ。
「月も水底に旅空がある」
孤絶の世界をひとり漂い続け、魂の極北を求め続けた。
いかに生きるか
どのように生きるか
そんなことはもう大人になってしまえば考えなくてもよいのかもしれない。
たいていの大人は考えることをやめてしまう。
だが、
山頭火はやめなかった。
自他の境を絶した世界を目指した。
世界とひとつになる風景の中で生きた。
流浪の想いと言葉の力を信じた。
いかに生きるか。
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