人の短を言うことなかれ 己の長を説くことなかれ

人の短所をあげつらってはならない 自分のことを自慢したりしてはならない

空海自身の言葉と思っていましたが、空海の座右の銘であるらしい。中国の漢詩から、空海はこの言葉を座右の銘とした。

空海というのは、何というか日本の歴史の中でも飛び抜けて偉人であると思います。まあ平たく言えば、めっちゃ偉い人。性格がよく、頭がよく、才能があり、身体能力が高い。言語感覚に優れ、芸術家であり、土木工事に卓越しており、哲学者であり、お坊さん。まあなんでもできる人です。今でも多くの人に慕われている。時代を越えて、今でも私たちの暮らしの中に生きています。

弘法大師空海。

個人的には30代の頃、空海の辿った修行の道をひとり同じように歩いたことさえあります。いわゆる四国お遍路。その空海の座右の銘がこの言葉。

「無道人之短 無説己之長」

逆に言うと空海でさえ、このような誘惑に駆られていたということなんかな。だからこそ座右の銘とした。そう考えてもよいのかと思うし、その方が励みになります。