今回のアメリカンフットボールの一連の問題で浮き彫りになったのがそれぞれのチームの指導者のあり方であった。
チームをどのように指導してきたか。強くなるためにいったい何を求めてきたか。
そしてまがりなりにも現在チームを指導する立場にある自分自身のあり方についても思いを色々とめぐらせることにもなった。
関西学院がその話題の一方であったことも強く影響している。自分を形成しているもののうち大学のその学風なるモノが何らかの要因であるかどうか、日頃はさして考えるものではないが、関学の指導者の記者会見をかなり熱心に拝聴し、思うことが多々ある。
まあ圧倒的に日大的なモノではなくて関学的なモノが自分の中にあるなと。出身者としては当然のことながら。
その記者会見の場で、関学の小野Dが唯一熱く語った場面は強く印象に残っている。常に冷静でクールな彼が積極的に話し始めた場面。
「ろうそくの火」の話である。
「僕もコーチを20数年やってましたので、ちょっとだけ付け加えると。闘志は勝つことへの意欲だと思いますし、それは外から言われて大きくなるものではないと思っています。自分たちの心の中から内発的に出てくるものが一番大事ですし、それが選手の成長を育てるものです。その一番根源にあるのは、『フットボールが面白い、楽しい』と思える気持ちです」
「我々がコーチとして一番大事なのは、その選手の中に芽生える楽しいという気持ち、これは『ロウソクの火』みたいなもので、吹きすぎると消えてしまいますし、大事に、少しずつ大きくしないといけません。そっと火を大きくするような言葉も大事でしょう。内発的に出てくるものをどう育てるかが、コーチにとって一番難しい仕事なんだという風に思っています」
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